給与所得控除の上限が検討される。
個人事業者に認められている必要経費は、本来サラリーマン(給与所得者)には、認められない。そこでサラリーマンの収入でも、一部を必要経費として収入から控除することができるものが【給与所得控除】である。
その【給与所得控除】に上限を定める検討を政府税制調査会が始めるという。
【給与所得控除】の上限は、年収2000万円超を控除の対象外にするという案が有力で、2011年度の税制改正大綱に盛り込む考えだ。
控除対象の上限として検討されている[年収2000万円超サラリーマン]は、確定申告が義務づけられている。
なお、[年収2000万円超サラリーマン]は、サラリーマンの0.4%(約19万人)にとどまるという。
給与所得の金額は、給与等の収入金額から給与所得控除額を差し引いて算出する。この給与所得控除額は、給与等の収入金額に応じて、次のようになる。
【 給与所得控除額 】
1,800,000円以下
収入金額×40%
1,800,000円超 3,600,000円以下 収入金額×30% + 180,000円
3,600,000円超 6,600,000円以下 収入金額×20% + 540,000円
6,600,000円超 10,000,000円以下 収入金額×10% + 1,200,000円
10,000,000円超 収入金額× 5% + 1,700,000円
(650,000円に満たない場合には650,000円 )
(注) 同一年分の給与所得の源泉徴収票が2枚以上ある場合には、それらの支払
金額の合計額により上記の表を適用してください。
給与所得控除額計算式→国税庁