地域間の税収格差について

 

皆さん、こんにちは。リブロス総合会計事務所のOです。

 

地方法人課税の大都市と地方の格差是正が2019年度税制改正の焦点となっています。

 

地方税には法人事業税と法人住民税の2つの法人課税があります。

地方税全体で約40兆円あり、その中で約6兆円が法人事業税と法人住民税の法人2税となります。

人口1人あたりの税収額は法人2税では最大と最小を比べると6倍強の開きがありますが

地方税全体では最大格差は2.4倍に縮まります。

 

これらは東京や愛知などの企業が集まる地域に税収が偏在しています。

偏在是正のためこれまでこの2つの法人2税の一部を国税化し、地方に配分をしてきました。

来年10月の消費増税に合わせて再分配をさらに進める改革案があります。

2008年以降、法人事業税は一部を国税化し再配分を行ってきました。

6倍以上あった格差は4倍までに下がりましたが、最近では6倍台となっています。

税制改正を重ねても傾向は変わりません。

そのため現在の法人事業税の分配方法を一度廃止するタイミングで、新しく再分配する案を出し見直します。

 

再分配の方法には法人住民税と同様に交付税の原資に組み入れる案もあります。

交付税であれば税収の多い自治体には配分しないため、偏在是正の効果が大きくなるとの見方です。

再分配の方針に東京都は反発していますが、都財政は余裕があると予定通りに実施する方針です。

東京都は現在年4億円ほどの減収となっていますが減収額は新しい措置によって膨らむかもしれません。