2022年4月以降のキャリアップ助成金の条件変更について

こんにちは、リブロス総合会計事務所のスタッフEです。

新年度に入り、環境が変わった人も多いのではないでしょうか。

 

今回はキャリアアップ助成金の条件変更についてです。

2022年4月以降提出分が対象となります。

3月31日以前提出分に関しては影響はありません。

変更点は3つになります。

1.有期雇用から無期雇用への転換助成の廃止

例えば「6ヵ月契約」の契約社員等を「期間の定めのない」契約社員等に転換した場合の助成は廃止となります。

上記の廃止に伴って助成対象となるのは次の2通りのみとなります。

➀有期雇用から正規雇用

②無期雇用から正規雇用

フルタイムの正社員に転換した場合のみが対象になります。

ただし、有期雇用契約を5年以上継続した場合に無期雇用に転換するルールは残りますので注意が必要です。

※正規雇用と「期間の定めのない」契約社員の違いは労働条件の違いになります。例えば週4日勤務や基本給が低いまたは時給などがあてはまります。

 

2.正社員の定義の変更

「賞与または退職金の制度」かつ「昇給」が適用されている者が追加されました。

現行では正社員に適用される就業規則等が適用のみが条件でしたが上記の2点が追加要件です。

規程類には「昇給」はある会社は大部分ですが「賞与または退職金」の規定に関しては不支給としている場合があり別途検討が必要です。

また「降給」の規定がある場合にも労働者が不利益にならないよう要件を明確にするなど注意が必要です。

 

3.非正規雇用の定義の変更

賃金の額または計算方法が「正社員と異なる雇用区分」の就業規則等の適用が追加されました。

現行は6ヵ月以上、有期雇用または無期雇用労働者を雇用継続することが条件です。

正社員と契約社員の線引きが曖昧な場合は規程の見直しが必要となります。

 

キャリアアップ助成金以外でも労務関係の助成金は要件の改正が多く、読み解くのに時間がかかります。

これから検討される方は最新の情報を入手できるよう注意が必要です。